Kashima Soccer Room

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狂言綺語な世界線

2022年7月1日

10時、公式サイトから上田綺世の移籍がリリースされた。名古屋グランパス戦後の様子から覚悟はしていたが、心のどこかでタイトルを穫るまでは退団することはないと勝手に思っていた。SNSで「上田綺世」と検索すると、他のチームもサポーターが「ようやく出ていったか」「もう帰ってくるな」「これで鹿島の優勝はない」と呟いている。

上田綺世と共に戦えた期間は楽しかった。どんな試合展開でも、どんな場所にボールがあっても、ピッチに上田綺世が立っているだけでゴールの期待感があった。2020年のエヴェラウドとの共存はどこからでもゴールを奪える気がした。2021年の荒木遼太郎とのホットラインは鹿島の希望だった。そして、2022年、鈴木優磨とのコンビは応援していて、最高に楽しかった。

鹿島には鈴木優磨がいる。エヴェラウドも染野唯月も荒木遼太郎もいる。綺世がいなくなったけど、柏レイソルにも勝った。鹿島なら大丈夫だ。綺世には自身の野望のため、鹿島アントラーズの代表として頑張ってきて欲しい。

海外に認められた。タイトルを穫ってない。もう上田綺世のシュートが観客席に飛んでくることはない。海外でどこまで行けるのか。喜怒哀楽、全部ある。怒りは限りなく少ない。セルクルブルージュでも、もちろん応援する。近年、昌子源や大迫勇也のように、古巣に帰ってこなくなるケースも増えてきた。柳沢敦、内田篤人、柴崎岳の時のよう純粋に、絶対に鹿島に帰ってくると断言は出来なくなった。それでも応援する。結局、上田綺世が好きだから。

ベルギーでも圧倒的な存在になり、ビッグクラブへのステップアップを果たし、欧州チャンピオンズリーグを制し、クラブワールドカップで鹿島と対戦し、惜しくも敗れ、いつか鹿島に帰ってきてくれる、そんな自分勝手で非現実的な未来を想像する。