Momosaka

[FC東京戦レビュー]不安。あら、あの人。

ジョルジーニョが褒めているんだから良い選手に決まっている。クラブに合流してからすぐに開催されたアジアチャンピオンズリーグのプレーオフではまだフィットしていないのか、動画配信サイトで見ていたようなアジリティはないが、負けている状況で、試合が止まる度に一刻も早くリスタートできるようにボールをセットしている姿に心を打たれた。

Jリーグが開幕する。試合開始早々、決定機が訪れるが強烈なシュートはポストを叩いた。チャンスを逃した鹿島はその後、3失点。史上初の最下位スタート。そして試合も練習も中断される。4ヵ月後、再開。リーグ中断前のプレシーズンマッチではゴールを決めた。しかし、公式戦では結果が出ない。誰よりも走っているが、ゴール前での精度が上がらない。ボールが足につかない。なんだそのシュート。評価が地に落ちる。

横浜F・マリノス戦、遂に期待されていたパフォーマンスを披露する。エヴェラウドのゴールをアシストするなど、ブラジルで見せていたようなプレーを連発。ついにフィットした。クラブも待望の初勝利。ここからだ。しかし、波に乗り切れない。湘南に負け、FC東京に勝てず、ルヴァンカップでは敗退が決まり、神戸にも勝てない。ただ、アラーノのパフォーマンスは確実に良くなっている。得点に絡む機会も増えた。あとは自身にもゴールが決まれば、さらにパフォーマンスレベルは上がるはずだ。

そんな中、Freaks+でもピックアップされ、「アリガトウゴザイマス」と「アリガトウゴザイマシタ」の違いを通訳に尋ねるなど、新たな環境に適用しようと積極的に日本語を勉強しているエピソードも明かされた。鹿島のために活躍もして欲しいし、アラーノ自身にも鹿島で幸せなキャリアを送ってほしい気持ちが大きなる。

しかし、その記事が公開された翌日の横浜FC戦、敗北。関東圏で開催されたアウェイゲーム9試合未勝利となり、内田篤人の引退試合になったG大阪戦でも1-1の引き分け。ラストプレーで追いついたこともあり、スタジアムは勝った雰囲気にすらなっている。今年はもう優勝は無理だと割り切って観戦するしかないのかと絶望する。

しかし、内田篤人が痛みに耐えながらラストゲームで魅せたパフォーマンスが、意味がないものになるわけがない。引退試合の3日後、FC東京戦。この日も先制を許す。不安、なんてものはまるでない。このクラブは鹿島の選手らしい振る舞いを知っている。後半開始早々、アラーノのクロスにエヴェラウドが飛び込み、同点。そして、その10分後、荒木遼太郎のスルーパスに反応した7番が、ずっと期待していたシュートを放ち、ネットが揺れる。あら、あの人が覚醒した。残り21試合。首位まで17ポイント。

鹿島アントラーズに来てくれてありがとう。味の素スタジアムでは鹿島を勝利に導いてくれてありがとうございました。これからもずっとずっとジュントスだからね。